2019年6月13日木曜日

A字で堂々と

書いたり読んだりの暮らしには満足しているが、いかんせん、下っ腹がやわらかくなってきているのが気になる。

基本的にうちで本を読んだりスマホをいじったりするときには必ずV字腹筋をしながら読むことに決めた。

V字腹筋も、ずっと動いているタイプのやつではなくて、いわゆる「V字で固定した状態」を保つやつだ。

ものの15秒もがまんしているとプルプルしてくる。

プルプルしながら本のページをめくったり、スマホをフリックしたりしている。

一度、このブログも書いてみようと思ったのだが、ちょっと無理があった。

脳から「腹筋を維持せよ」という信号が出るわけだがこれにけっこう集中力が必要らしく、そのためか、腹筋をプルプルさせながらだとどうにも文章が落ち着かない。なにより、フリックミスが増える。

だからまあV字腹筋をしながら書くのはあきらめて読むだけにした。




けれどもV字腹筋をしている最中に読んだ本の内容はいまいち思い出せないのだ。あの大事なシーンで腹筋が限界を迎えて横向きにコロンと転げたなあとか、あの教訓めいた説話の項目でぼくは腹筋と対話していたなあとか、そういうことばかり思い出してしまう。




かつて、サカナクションの「klee」という曲をはじめて聴いたときに、たまたまあるマンガを読んでいたのだが、それから何十年も経つのに、ぼくはいまだにiTunesでサカナクションのあのアルバムをかけて、kleeがなり始めると、そのマンガのあるシーンのことをはっきり思い出してしまう。

シナプスどうしがそうやって接続してしまったのだろう。

kleeという曲の世界観は、そのマンガにはまるで似合わない。完全にバグだ。なお、マンガの作者は「高橋しん」である。





本を読むときには余計な環境負荷を加えないほうがいい。

本に集中できなくなる。

おまけに腹筋だって、本を読みながらでは鍛えられないのだ。

ぼくは、こないだ、ずーっとV字腹筋をしていたはずだったのに、本に夢中になるあまり、気づいたら、L字になっていた!