昼休みに職場の近くにある郵便局まで歩いて行かなければいけない。
郵便局のATMは閉まる時間がはやいのだ。札幌市内のどこかを探せば、夜までやっているATMもあるだろう。けれど、ぼくの通勤経路のATMはどれもこれも17時ころに閉まってしまう。
ふつうの銀行のATMだったらもっと長いこと空いているのだが。
払込書の挿入口がついた、郵便局のATMはなぜあんなに早く閉まってしまうのか……。
払込書を用いた送金というのは、意外と頻度が高い。
日本病理学会。日本臨床細胞学会。日本臨床検査医学会。
どれもこれも、会費を払うには払込書を使えという。
IAP(国際病理アカデミー)まで郵便局で払えというのだ。なんだかおもしろくて笑ってしまう。
昔所属していた大学院の講座に、同門会費を払うときも、払込書だ。
まあ実はこのうちどれかは銀行口座が別に設定してあるので、別に払込書にこだわらなくても大丈夫なのだけれど、けっこうな頻度で郵便局に行く必要があるから、そのときについでに払込書で払ってしまうことになる。
仕事の合間、昼休みに、病院にほど近いサッポロファクトリーか、あるいは永山記念公園の横にある郵便局に歩いていく。
まだ仕事中なのに歩いていく。
白衣を着ずにスーツを着ているから、さらっと外出することができる。
患者にあわせた外来を持っていなくて、仕事の時間を自分で選ぶことができるから、ちょろっと外出することができる。
一日中デスクに向かいっぱなしで腰を壊してしまったが、郵便局まで歩くだけでもだいぶいい運動になる。
公園の緑が目にしみる。紅葉もきれいだった。雪に覆われてしまうとちょっと寒いが。
四季も感じることができる。ほんの少しの間だけれども。
「郵便局の払込書」での送金が、いちばん体にいい。
おそらく、これと一緒で、多くのめんどくさいことも、めぐりめぐって何かのためになっているのだろうなあ、と思う。