2020年7月13日月曜日

沢の水派

人格が変わったとまでは言わないけれど、ぼくはこの3か月でだいぶ変質した。必要に迫られて。

思えば「何かのために書く」ばかりやっていた。

そしてその「何か」に目処が立った。デスクの横に積んであった「書くべきものリスト」をひとつずつクリアして、ほとんどなくしてしまった今、あらためてぼくの心は元に戻ろうとしている。

どこから何に向けて戻ろうとしているかは言いがたい。ただ戻ろうとしていることだけがわかる。




今は書きたいことが川のように出てくる。「山のようにある」わけではない。川の源泉から水がちょろちょろ出てくる感じで、次々と書きたいことが出てくる。

この源泉を、3か月の間、濾過したり煮沸したり、逆に何か味を付けたりフレーバーを付けたりして、「飲める水」にするための作業ばかりやっていた。上水道商売をやって暮らした。

刺激的で、今までにない生活だった。楽しかった……とは思わない、単純に大変だった。でもやっぱりおもしろかったかな。



今こうしてブログに帰ってきて、指先からタカタカ文字が吐き出されるのをそのまま眺めていると、ぼくはやっぱり沢登りをしてそこで飲む水が一番おいしいと内心思っていたんだなということに気づく。

時制が狂っていたり、句読点が不十分だったり、回りくどかったり味が足りなかったりもするんだけど。

ぼくはこういうのが一番キンと冷えていてうまいと思う。





沢の水にはたまにエキノコッカスが含まれていたりもするのでそのまま飲んではダメです。