2018年2月5日月曜日

オイル抜きで老いる

スーパーで売ってる、味がすでに付けられてるプルコギ的肉とか、生姜焼き的肉などを買ってきて、フライパンで焼いてのっけて食う。野菜が足りないなと思ったら玉ねぎを適当に切って一緒に焼く。味付けはスーパーにまかせているので自分ではもうほとんど加えない。

まず第一に油を使うのが面倒なので、フライパンで熱する料理しかやらない。ごま油を入れると香りがよくなって……みたいな話もわかってはいるし前はやっていたのだが、今ではほんとに最初に数滴たらすくらいだ。肉がもってる油だけで事足りてしまう。味の差はあるだろう、しかし、自分でさっと作ってぱっと食えることが、価値なのだ。丼モノは洗い物も少なくていい。



昔自分で買った本が読みたくなって、通りがかりのコーチャンフォー(本屋)でまとめて買ってしまった。実家に行けば同じものが揃っているのだが、再読したいほど好きな本なのだから、読むたびに作者に金を送るのは決して悪いことではないだろう。

この話を人にしたら、「そういう無駄遣いする人は嫌われますよ」とか「だらしないかんじがします」などといわれた。

先日は、ずっと買おうと思っていた曲の作者をツイッターで見かけて、「今だ!」と思ってiTunesでダウンロードをしたのだが、前に似たようなことを人に話したときも、「なんでそんなにホイホイ音楽買うかなあ、でもまあ、やっぱり医者ってのは金もってるからそういうことをするんだよねえ」といわれた。




ぼくは彼らにいつもいいたいことがある。

なぜ油料理をするのだ。なぜ油をひくのだ。油を買わなければいけないだろう。油を捨てるのだって面倒だ。油のついた食器は洗いにくい。油がなくたっていくらでもおいしい料理はあるのに。なぜ油をわざわざ買うのか?

彼らはなんと反論するだろうか。

ぼくは油を買わないが、本を買い音楽を買う。そこになんの違いもありはしないだろうと思う。




思うのだが、言うと、怒られる。

ちょっと怒られるのに疲れたので、ここはおとなしく、「油料理のコツ」が書かれた本を買って、よみはじめた。

「油料理も覚えようかなって思って、本買ってみたんですよ」

という話をしたら、「なんでそうやってすぐ本買うんですか? いくらでもネットに転がっているだろうに、もったいない」と軽蔑された。



アーウーアーである。