北海道はいつ暖かくなるんですか、と問われたとき、答え方に少し苦労した。
「もうあったかいじゃないか。」
ぼくはそういいたかった。
4月の頭。いつもなら多少残っていてもおかしくない路肩の雪は、今年はすっかり解けてしまっていた。年によってはゴールデンウィーク直前まで根雪が残ってしまうこともあるのに。今年はあっさりだな、暖かいなあ、という感想しかなかった。
でも、まあ、確かに。
朝夕にはコートがかかせない。風は身を切る冷たさで。
これは一般的には、「まだあったかくない」という状態だろう。
「いつあたたかくなるのか」という質問に対し、残雪がないからもうあたたかい、では回答になっていない。
基準は、気温だ。
あたりまえだ。
あたりまえだけど。
ぼくの主観では、「残雪がなければそれはあたたかい」なのだった。
ぼくはなぜか不機嫌になっていた。
北海道はいつ暖かくなるのだろう、ということを、「他人の基準」で考える。
「ゴールデンウィークでも夜半に寒いなって思うことはあるんだよ。」
「ええー、さすが北海道ですねえ。」
うん、無事、会話はうまくいった。
「リキッド・レインボウがやってきて、俺たちみんなを助けてくれる。
リキッド・レインボウがやってきて、俺たちみんなを助けてくれる。」
ぼくはSuiseiNoboAzというバンドの「liquid rainbow」という曲は相当な名曲だと思う。
歌詞を引用するなと怒られたらごめんねってして記事ごと削除しよう。
このあたりは主観で決定されていく。
ていうかもう何年も12月なんじゃないか。