この記事の公開がちょうど夏休み明けということになる。とはいえこの土日は出張だったから、実際には夏休みはもうちょっと過去のことになっている。
……はずだ。なにせこれを書いているのはまだ7月なのであくまで予想で書いている。
つってもまあこの予想がはずれることはないだろう。
この記事が公開される日に、まだぼくが夏休みのままでいる可能性はない……。
ほとんどない。
うん、もしかしたら、夏休みを延長してそのままどこかに逃亡しているかもしれないかな。
低確率だけどまったくありえないことではない。
世の中のたいていのことは「ありえる」。
今まさにこの瞬間に、成層圏あたりからぼくに向かってまっすぐコメットがふりそそいで、ぎりぎりぼくに当たらずに周りにだけ落ちて床にあなをあけ、ぼくの座っている椅子のまわりの床にきれいな模様が描かれて、それがたまたま魔法陣のような形状になることだって、ありえなくはない。可能性はゼロではない。
そしてその魔法陣にぼくが吸い込まれて異世界に転生し、その世界では今までぼくが用いていた日本語がまるで失われた高度技術のような扱いとなっていて、原則的に住民は赤ちゃんのようなことばしか話せないため、ぼくが相対的にとてつもない賢者のような存在となって、書くもの書くものすべて聖書なみに売れまくる、という可能性もゼロではない。
前者はゼロではないが後者はゼロだ、という人がいる。
隕石が落ちてくるのは科学的だが、魔法陣にぼくが吸い込まれるというのは物理的にありえない、というのだ。
ばかげている。
物理の法則なんてものはいつだって未解明だ。
もしかしたら魔法陣と異世界転生をつかさどる物理がまだ発見されていないだけかもしれないではないか。その可能性はゼロではない。
いやーそれはないでしょう、とばっさり切るには、我々は物理のことを知らなさすぎるように思う。