ブログの記事はだいたい15~20分くらいで書くようにしていて、一気に最後まで書き上げた記事を読み返し、「まとまりがある程度あるな」と思ったらひとまずは「採用」とする。
書いた日から1週間後に自動公開するのだが、この1週間のうちに気が向いたタイミングで少しずつ読み直し、細かい手直しなどをする。
これはぼくの性格というよりも弱点を考慮したやり方で、自分の作る「初稿」には、「自分の頭の中にだけは浮かんでいるんだけど、うまく文章にできていないところ」がとても多い。だから、とにかく一気に全体像をまず作ってしまい、できあがったものをロングで眺めたり俯瞰で見返したりして、伝わりにくい部分を少しずつ削る。
粘土細工を思い浮かべている。
全部消すことが2回に1回くらいある。だから、「初稿」にあまり時間をかけてしまうともったいない。15分くらいでざっと書ける内容を、とにかく選ぶ。
この「ざっと書ける内容からスタートしている」というのが、たぶんぼくが持っている発信力の限界そのものなのだなあと日頃思っている。
ざっと書ける内容はざっと読める。しかし、ぼくらが現代のSNSでいちばん読みたいのは、たいてい、
「めちゃくちゃじっくり考えた内容を、すごい筆力でざっと読めるように書いたもの」
なのだよな。
ぼくはときどき、SNSでみんなが喜んでくれるようなものを書こうと思って、昔から考えていたこと、めちゃくちゃ考えまくってきた内容を、ざっとブログに書くのだが。
たいてい、そういう記事は公開前に消してしまう。これが2回に1回ということだ。
なぜ、昔から考えていたことに限って、ブログにするとしっくりこなくて、消してしまうのか。
自分の中に作り上げた風景が複雑になりすぎて、写生する力が追いつかないのかもしれない。
有名な「お前がそう思うんならそうなんだろう、お前の中ではな」と、毎日戦っている気がする。