いろいろ考えたのだがTwitterをやめるのではなくInstagramをはじめることにした。
何をいっているのかわからないかもしれないが、ぼくにはわかる。
「まじめで怒られないほうへシフトしようとしている」?
それもある。けれどもっと大きな理由がある。
先日「美しい電子顕微鏡写真と構造図で見る ウイルス図鑑 101」という本を読んで、ぼくはアアッと力なくエクトプラズムを吐いた。片方に美麗な絵。もう片方にオタクの字。図鑑というのは最高だった。ぼくは知っていたはずなのにしばらく忘れていた。
教科書ばかり読む毎日に、ときおりマンガや小説をまぎれこませていたけれど、ぼくはもともと図鑑や博物館が大好きだったのだ。
なぜ、ぼくはいまだにInstagramをやっていないのだろう?
ぼくは唐突にハテナマークに囲まれてた。
だからすぐにはじめた。図鑑が届いた翌日だったと思う。
一晩かけて、「インスタ 始め方」で検索をした。アカウント名と方針を定めた。
顕微鏡写真をいくつかアップしている。ヒマな人はぜひ、見てみて欲しい。それらの写真には、詳しい説明は付けていない。とにかく「接写」した写真だ。それを撮ったときのぼくの気分をキャプションにつけておくことにする。
小学生の頃、おもちゃの顕微鏡をみて、なんかよくわからんけどおもしろい気がするなあと、博士の真似をしていた、子供のころのぼくが見たら、意味もなく少しテンションを上げてくれるような、そういう写真を選ぶ。
具体的な病名は載せない。珍しいものも載せない。
子供のころ、図鑑を開いて、何時間も眺めて飽きなかったものとは、珍しいものではなかった。美しいものでもなかった。希少価値を見抜く技術とか、審美眼とか、そういうものが身につくのは大人になってからである(しかもそれはだいたいエゴだ)。子供だったぼくは、基準はよくわからないけれど、とにかくたまに図鑑の1つの小項目に留まって、写真を見ながらずっと何かを考えていた。
そういうInstagramをやりたいと思う。
あとはそうだな、出張したときに写真を載せます。SNSばかりやってて仕事してないと思われているから。