2019年11月6日水曜日

病理の話(381) 分類マニアの興味と熱意

出張先で買ったおみやげの味がだいたい似てくる。この鹿児島みやげ、仙台行ったときに買ったな、とか、この福岡みやげ、札幌でも買えるな、とか。

たぶん舌が雑なのだ。ぜつがざつなのだ。どうでもいいけど舌は「ぜつ」と読む。「した」とは読まない。医者だから。

うそだけど。



こういう話をすると、「おみやげは全国で一律に作ってるもののパッケージだけ変えて各地で売ってるパターンがあるんですよ」というご注進をいただくのだが、ま、そうなのかもしれないけれど、そこを言いたいわけじゃない。だって全国各地にベーグル屋さんとかドーナツ屋さんあるけどそれ全部中央で作って配分してるわけじゃないじゃん? 各地で同じお菓子を違うふうに作ることもあると思うんだ。千秋庵のチョコマロンとL'UNIQUEひよ子が似てるなーと思ったけど、これらは絶対に別々に作ってるし、たぶん食べ比べるとまったく違うものだ、けれどもぼくの「おみやげ分類学」が雑すぎるから同じ引き出しに入れてしまってしまう。

正直にいうけれどぼくはロッテリアとマックのポテトをブラインドで目の前に出されたとして、どっちがどっちか当てることはできないと思う。そこまで興味ないし……いや……興味はあるけど……熱意がない……。



興味はあるけれど熱意がないものがタイムラインにあふれかえっているので、タイムラインでマニアックに区分けされていたものに対して、「熱意はないが興味をもったときの自分の反応」がどういうものかはよくわかる。

「へぇーそうなんですね。よかった、今いっしゅん楽しかったですゥ」

こうである。ざんこくだ。だからもうすこし心を豊潤にしたいなーと思って、最近はこのように言い換えている。

「これをきちんと見分けてくれる人が世の中にいるのってすごいステキやん?」

なぜ方言化したのかはわからない。方言といえば、大阪と兵庫と京都と奈良の方言が少しずつ違う、みたいな話、ああいうのにも興味はあるのだがとにかく熱意がわいてこないので放置したままになっている。




病理学の分類について皆さんがどういう感想をもっているだろうか、という話をすごく遠回りに書いた結果が以上である。病理についてはぼくらが熱意もってやっときますんで。はい。たまに興味くらいもっていただければ。はい。