ブログの記事ストックは、最近はだいたい5日分くらい用意してある。そう、ぼくのブログは、その日に書いて公開しているわけではない。あらかじめ書きためて、日時を指定して予約投稿。
むかしは10日分くらいストックしていた。平日だけの更新だから、10日分のストックがあるとだいたい2週間先まで「もつ」。
5日のストックを持っておくと、たとえば風邪をひいたときにブログを書かなくてよい。2,3日寝込んでも安心だ。出張が連続しているようなときも、出先でブログを書かなくてよい。安全装置としてべんりである。5日分もあれば用は足りる。
けれども、ほんとのことをいうと、10日分くらいはストックしたいと思っている。
なぜかというと、5日のストックでは、公開時にぼくが新鮮味を感じられなくなるからだ。1週間くらい前に書いた内容はたいてい覚えている。これではつまらない。
一方、2週間前に書いた記事であれば、てきめんに忘れている。
これ、ほんとに俺が書いたのか? くらいの印象は醸し出される。自動投稿で公開された記事を早朝に告知ツイートする際に、世界で最初の読者となって、自分の記事を新鮮に読むことができる。
ぼくはそういうことをするのが好きだ。
昔から好きだった。
最近ぽつぽつと本を出すようになったが、本は出版までの間に何度も何度も読み返す必要がある。ゲラがどうとか校正がどうとかいうやつだ。
だから本が出るころにはすっかり飽きてしまっていて、発売に湧く関係一同にお礼をしながらも自分では全く読み返せなくなっていることが多い。
愛着が足りないとか心構えがなってないとか言われてもしょうがない。けれどもそういうものなのだ。
これだけ手をかけて丹念に読みまくった自著でも、2年もすれば忘れる。
ぼくはそろそろ、「いち病理医のリアル」を読もうかと思っている。
あれ、実はすごくいい本だったのではないか、と、今さらながら思い出す。
内容は覚えていないので新鮮だろう。さあいつ読むか。
読みたい本は山ほどあり、一度読んだ本はどんどん後回しにせざるを得ない。
こうしてぼくは自著を読む機会を少しずつ失っていくことになる。