先日、雪かきってしんどいけど痩せないよね、というツイートをした。そしたら「なぜですか?」という質問や引用RTがけっこう届いた。
ツイートしたときには、「理由は不明」と書いておいた。でも、じつは、ある程度推測はできている。
雪かきに限らず、30分~1時間半程度のそこそこハードな運動を「週に1,2回やった程度」では、痩せるためのカロリー消費には届かないのだ。それくらいだと、体の基礎代謝の影響にのみこまれる程度のカロリーしか使えていない(逆に言えば、基礎代謝はバカにできない)。まして、運動で体のラインを変えようと思ったら、もう少し使うべき筋肉をきちんと意識して負荷をかけないととだめである。
そう、答えは、「足りない」のだ。雪かきのかわりにジムで単発で30~1時間走っても結果はいっしょ。もっと継続しなければいけない。でも雪かきは冬期だけ。おまけに、雪が降るタイミングによってやったりやらなかったりである。「この冬はあんなに雪かきしたのに痩せなかったなあ」って、そりゃそうなのである。
痩せるという言葉にも2通りの解釈がある。「目に見えて絞られた状態になる」というものと、「目に見える数字がわかりやすく減る」というものだ。後者の数字とはつまり体重であり体脂肪率のことだと思うのだけれど、「太っていないボディイメージ」を手に入れるために参照するのが体重だと、けっこうずれる。体重の多い少ないよりも、体のあちこちにある筋肉の引き締まり方によって「美しく見えるかどうか」を目標にしたほうが、実際のところ、コントロールがしやすい。おまけにこの「美しいかどうか」は主観なのでどうにでもなってしまう。
継続的におすすめできる運動とは、雪かきのように腰を痛めそうになるしんどいものではなくて、やはりランニングでありウォーキングでありラジオ体操なのだ。だいいち、もし雪かきが体にいい動きを内包していたら、雪国の理学療法士たちや整形外科医、さらにはNHK北海道のディレクターなどがめざとく見つけて、「雪かき体操で健康になろう!」という特集をとっくに組んでいるはずである。
ではそのような雪かきをぼくはどうやって乗り切っているかというと、心を無にする精神訓練の一環としてとらえているし、本当のところは、乗り切れていない。いつもぶつぶつ文句を言っている。雪雲に。冬空に。地軸の傾きに。