2022年12月29日木曜日

いやな新海誠作品と生き延びるためのコツ

年末進行おつかれさまです、12月18日に本年最後の大きな講演(収録)が終わってから体調がめきめきと良くなっており、今ならまさにどんな仕事でもできるぞ! というタイミングできれいに正月休みに入ることになりそうだ。ここできちんと体重を増やして1月からの業務に備えたい。まあそろそろ仕事はいいだろう。できるかぎりのことはした。


これを書いているのは12月20日なので、まだいくつか業務が残ってはいるのだけれど、すでにちょっと気が抜けはじめており、今日は寝癖のまま出勤した。今のぼくのキャラだと、臭いが出ないこと、粉をふかないことの2点に気を付けて身だしなみを整えておけば、寝癖くらいはノーダメージというかむしろチャームポイントになるだろうと計算してあえて寝癖を残している。今のは嘘であるが半分本当である。「そういうの」がどんどんどうでもよくなってきた。たぶん若い頃は、どうでもよくなかった頃は、精神が今よりはるかに忙しかったなあと思う。


先日、北海道大学の大学院講義(正確には違うんだけどまあいい)で、出席していた学生からこのような質問をされた。

「そうとうお忙しいと思うのですが(社交辞令?)、SNSなどで広報活動をする時間をどのように捻出しているのですか?」

それにぼくはこう答えた。少なくともあなたの年齢のときはぼくはSNSをこんなに熱心にやるほどの時間はなかったです。15年くらいかけて自分の仕事のスピードが何倍にも速くなったから、その分、余力が生まれて、ツイッターなどもできるようになったのですよ、と。

しかし家に帰ってから思い出してみると今のぼくより10年前のぼくのほうがはるかにツイートしていた。あれは嘘だったなーと思うけれどまあよかろう。昔はツイッターをするにしても心が常にざわついて忙しかったし、今のほうが実務はともかく心の余力があるというのは本当なのだから。「寝癖なんてどうでもいい」的に、「どうでもいい」カードを適宜切っていく感じを覚えてから、精神がふさがるほどの忙しさというのは感じづらくなった。


ただし精神はともかく肉体はどうもそうはいかない。昔よりもテキメンに自律神経にくる。今年の冬は血管拡張・むくみになやまされた。冒頭で書いた、「12月18日の大きな仕事」が終わってから体調がメキメキよくなったというのもこのむくみに関するものだ。むくみ、すなわち毛細血管から周囲に水分が漏れ出ていく現象については、毛細血管やその手前にある動脈をコントロールするのが自律神経で、そこが限界を迎えると簡単に血流がいかれる。いや、そう簡単に壊れてしまっては困るのだが……今回の体感としてはまさに「簡単に壊れてしまった」というものだった。おしっこをしようとすると陰茎がむくんでいるのがわかるのだからやってられないなあと思った。19日の朝に「あっ、これ、今日から治るんだ」とわかったのでびっくりした。「今から治るよ。」ずいぶんといやな天気の子である。おしっこするときに気づくわけだから便器の子か?



ちなみに今年は喪中なので年賀状を書きません。そして喪中ハガキも書いていないのでやっべぇなーと思っている。まあいいや。「どうでもいい」カードをもう一枚切ることにした。完璧にやろうとしすぎてあちこち壊れてきたのを早め早めにメンテナンスしておこう。精神の潤滑油は「どうでもいい」にある。ぼくは今まで、この種のアブラを完全に切らしたまま暮らしてきたように思うのだ。よし、次の更新は1月4日とします。また来年。