2021年8月18日水曜日

脳のアイドル

忙しくて忙しくてパニックになったのでブログを書きます。

こうすることで指がダラダラ動いている時間を作り出す。

指はエンジンだ。ブログを書いている間、ずっと、ドルルンドルルンと気筒を動かし続ける。

その熱の一部を脳のほうにも拝借する。タカタカと文字が打ち出されているところのピントがだんだん合わなくなっていく。

かわりにぼくはやらなければいけないことを再整理する。優先順位リストを脳内でくるくると入れ替える。

あの研究の手伝いは2時間後に1時間ほど時間が空いたときに差し込もう。

このパイロット実験は5分後にはじめよう。

こっちの診断はぜんぶ終わったが追加の標本が2時間半後に上がってくるはずだ。

となると……さっきの研究の手伝いは2時間後にはじめても30分ちょっとで中断せざるを得ないな。

1時間後には脳が焼けているだろうからこのタイミングでツイッターに行って少しクールダウンをしよう……。

こういうことをずっと考えている。



先日、夢を見ていた。元AKB48の山本なにがしさん(※そんな人は実在しない)というアイドルがソロデビューして、「じつは現役時代に歌いたかったデスメタルをスタジオで披露する」と言って、Mステ的なステージでデスボイスでゴガガガゴガガガとがなりだす。足が非常に長い。デスボイスはへたくそだ。そして、なにより、振り付けがおかしい。デスメタル的なスピード感が一切なくて、演歌のように下手から上手へ片手をスゥ……と動かしていくなめらかでゆったりとした動きなのだ。ぼくは不安になり、横に座っていた妻に話しかける。「これ、デスメタルじゃないよねえ」。すると妻はぼくを見ながら少しあきれてこのように言うのだ。


「どっちでもいいじゃん、やりたいようにやっているなら。」


ぼくはその話を聞きながら、まったくその通りだな、そういえば解剖の切り出しをまだやっていなかった、でもまずはメールの返事を2分後にはじめよう、この歌はあと2分で終わるはずだから、と考えている。そこで目が覚めた。


少し二度寝をしながらぼくはパンを焼くことを考える。牛乳がなかったから買いに行かなければいけない、今日はあのドラッグストアが開いている時間に帰れる日だったろうか、ならばコンビニで少し高い牛乳を買って帰ってもいいかと予定を組み始める。研究が3つ、論文の指導がひとつ、雑誌の連載原稿がひとつあって、今日は病理診断と切り出しの予定があり、合間に研修医の指導を行う。ブログの記事を3本くらい書いておくと明後日の予定がラクになりそうだなあということを思う。真鍋先生からいただいた本を2/3まで読んだところでストップしているのをそろそろ再開したいと考える。医局に置きっぱなしにしてある段ボールを捨てにいかなければいけない。息子が送ってきたNintendo Switchの画面写真に写り込んでいたゲームタイトルにツッコミを入れるのを忘れていた。きみ、それ、おかあちゃんと趣味がおんなじじゃないか(笑)。ブログがそろそろいい文字数になるので予定の再整理を終了して実務に入ることにする。だいたい毎日そういう感じで過ごしている。